こんにちは、ES/1 Shelty担当の牛嶋です。
今回は、V3.0.0での性能データ収集粒度変更に関して、変更されるデータ項目や画面、また、この変がもたらすメリットについて解説します。
性能情報データの収集粒度変更と画面サンプル
V3.0.0で、ES/1 Sheltyで扱う性能情報データの最小粒度が1秒から1分に変更されます。
収集粒度が変更されるデータ種別とデータ項目例は以下となります。
<データ収集粒度が変更されるデータ種別とデータ項目例>
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OS性能情報
CPU使用率、メモリ使用率
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OS性能情報(クラスター単位)
クラスター単位のCPU使用率、クラスター単位のメモリ使用率
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Oracle性能情報
SQL実行回数、SQL実行時間
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PostgreSQL性能情報
トランザクション数、バッファキャッシュヒット率
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SQL Server性能情報
トランザクション数、バッファキャッシュヒット率
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Java性能情報
JVM Heap使用量、JVM Heap使用率
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Java GC性能情報
GC実行回数、GC実行時間
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.NET性能情報
プロセスのCPU使用率、GC時間
また、これにあわせて、該当するデータを表示する画面のインターバルも変更されます。
OS性能情報とOracle性能情報を例に、V2.9.0とV3.0.0での画面サンプルを示します。
OS性能情報の比較
Oracle性能情報の比較
同じ30分間を表示対象とした画面ですが、V2.9.0とV3.0.0でインターバル(表示の粒度)が異なることがわかります。
データ収集粒度を変更した目的とメリット
上記のようにデータ収集粒度の最小単位を変更する主な目的はSheltyManagerの負荷軽減です。
この変更により、SheltyManager1台で管理できるサーバー台数が大幅に増加するというメリットがあります。
データ収集粒度が変更されないデータ
また、全てのデータ項目のインターバルが1分になるわけではなく、個々のトランザクションについてはメソッドツリーを含めてこれまで通りの粒度で詳細情報を保有しています。
これにより、アプリツリー画面(MONAPP01)、URL一覧画面(MONAPP02)、個々のトランザクションのメソッドツリーといった画面については今まで通りの詳細な情報をご覧いただけます。
以下は、V3.0.0でのそれぞれの画面となります。
アプリツリー画面(MONAPP01)
URL一覧画面(MONAPP02)
メソッドツリー
注意点
SheltyManagerを3.0.0にバージョンアップ後、データ収集対象に導入しているAgentのバージョンアップを速やかに行ってください。
Agentのバージョンが3.0.0未満で取得されたデータは統計データとして正しくない値となります。またそのデータを使って集約したデータも正しくない値となります。
最後に
1秒インターバルのデータは粒度が非常に詳細である一方、データ収集や集約処理の負荷が高くSheltyManager1台で扱えるサーバ台数が制限されるというお声をいただくこともありました。
V3.0.0では、性能情報データの最小粒度を1分とすることによりSheltyManagerの負荷が軽減され、今までよりも多くのサーバー台数を管理することが可能になりました。
また、トランザクション情報についてはこれまで通りの詳細度を保持しているため、個々のトランザクションレベルの分析はこれまで通り行うことができます。
ES/1 Sheltyでは、今後もお客様のお声を反映して機能拡張を進めてまいります。
ぜひご利用いただけますと幸いです。