コスト削減

統合時の集約率の向上

業務特性を考慮した統合計画により、統合割合を向上 統合後も稼働状況を把握し、無駄を排除

オープンシステム向け性能管理ソフトウエア 「ES/1 NEO CSシリーズ」導入事例

きっかけ

仮想化によるサーバ統合を検討

サーバ台数が300台を超え、設置スペース不足と運用管理の煩雑さが問題となっていました。
 
そこで、仮想化技術(VMware)によるサーバ統合により、問題を解決しようと検討を開始されました。

 

 

システム部門の対応

ベンダーへ統合案の策定を依頼

ベンダーに統合案の提示を依頼しましたが、提示された統合案では以下の点が考慮されていませんでした。

 

 

業務特性(重要度、サービスレベル)

システム特性(資源ごとの利用特性)

ピーク特性(時系列での利用状況)



現行サーバでは単一業務しか稼働していないため、問題が発生してもそれほど大きな影響はありませんが、統合後は同一サーバで複数業務が稼働するため、影響が甚大になる可能性があります。

 

そのため、そのまま統合案を採用することに不安を感じ、IIMにご相談をいただきました。

 

 

IIMによる統合計画支援

稼働状況の把握と対象サーバの性格付け

統合対象となるサーバ約300台の現状が不明であったため、ES/1を利用して稼働状況を測定しました。

 

その結果を基に、サービスレベル、システム特性、時間ごとの使用傾向といった観点から、約300台のサーバを分類しました。

 

 

サービスレベル


・要求されるサービスレベルが高い

・要求されるサービスレベルが低い

 

 

システム特性


・CPUバウンド
 
・I/Oバウンド

 

 

時間ごとの使用傾向


・日中型/夜間型

・突出型/周期型/一定型

・週次/月次での推移

・年次での推移(ヒアリングを実施)

仮想化対象サーバの選定

また、仮想化に適さないシステムとして、下記特性のあるサーバを、統合対象から除外しました。

 

 

I/Oが非常に多い

コンテキストスイッチが非常に多い(複数プロセス間でのCPU割り当て、切り替え頻度が多い)

高いパフォーマンスが要求される

正確なタイムスタンプが要求される

 
上記検討を経て、最適なサーバの組み合わせを決定し、統合案を策定しました。

 

 

サーバー統合の実施

サーバー統合による悪影響の排除

統合の組み合わせは、同一ESXホスト内のリソース使用量が平準化するように、業務や特性が異なる仮想マシンを配置しました。
cost_11_01-1
cost_11_01-1

(グラフ1:サーバ毎のプロセッサ使用率)

統合後の稼働状況確認

統合後も定常的に確認および調整を実施

統合後はES/1を使用して、仮想化環境全体のESXホストごと、ゲストOSごとの稼働状況を確認し、必要に応じて負荷バランスを調整しました。

 

また、各仮想マシンの稼働状況や余力も、常に把握できるようにして、性能悪化を未然に防止できるよう努めています。
cost_11_02-1
cost_11_02-1

(グラフ2:VMwareホスト毎のプロセッサ使用率)

結果

的確なサーバ統合によりコスト削減を実現
実際の数値に基づく的確な統合を実施できたため、当初のベンダー提案よりも高い割合での統合が実現できました。


ベンダー提案
実施結果
6:1
10:1

上記より、当初概算よりもハードウェアコストを4割削減できました。
 
さらに、運用担当者を2名削減でき、他の業務に割り当てることができました。
 
また、設置スペースと電気代を大幅に節減でき、グリーンITにも貢献できました。

関連製品

関連事例