DynatraceTips

#29 Key requestのMetric紹介

作成者: 松本(IIMサポートチーム)|May 14, 2023 10:00:00 PM

皆さまこんにちは、IIMサポートチームです。 

このブログではDynatraceのTips等、
気軽に読めて皆さまのお役に立てるようなコンテンツを配信していきます。 

 

今回はKey requestのMetric紹介がテーマです。

 

Key request によって、重要なリクエスト監視ができることは#07 重要なリクエストの監視の記事でご紹介をしております。

そこで、Key request 設定後、実際にどのようなMetric が参照できるようになるか、どうやってそのMetric を探せばいいかを本記事ではご説明いたします。

*文中、斜体になっている単語はDynatrace画面上/ドキュメント内で使用される用語となります
 例)ServiceHost など

*青色の色掛部分は操作対象のボタンを表しています

 

 

Key request Metric について

通常、任意のリクエストに関する"応答時間"や"リクエスト件数"などのMetric データは、そのリクエストに紐づくService 単位でしか集計されません。

Key Request に設定すると、そのリクエスト個別の応答時間・リクエスト件数など様々な観点でデータが集計され、それをDashboard に貼り付けることができるようになります。

Key request に設定することで取得可能になる、任意のリクエストに関するMetric を一部ご紹介いたします。

 

Key request Metric 一覧(一部)

Metric 名

Metric key

意味

Request count

builtin:service.keyRequest.count.total

リクエスト件数

Key request response time

builtin:service.keyRequest.response.time

応答時間

Wait time

builtin:service.keyRequest.waitTime

待機時間

Lock time

builtin:service.keyRequest.lockTime

ロック時間

IO time 

builtin:service.keyRequest.ioTime 

I/O時間

Failure rate (HTTP 4xx errors)

builtin:service.keyRequest.errors.fourxx.rate

失敗率(HTTP 4xx)

Failure rate (HTTP 5xx errors)

builtin:service.keyRequest.errors.fivexx.rate

失敗率(HTTP 5xx)

Number of calls to other services

builtin:service.keyRequest.nonDbChildCallCount

他のServiceへのコール数

Number of calls to databases

builtin:service.keyRequest.dbChildCallCount

データベースへのコール数

Service key request CPU time

builtin:service.keyRequest.cpu.time

CPU時間

※全量確認されたい場合には、Built-in metrics-Key requests | Dynatrace のドキュメントをご参照ください

 

上記のように、応答時間やリクエスト件数以外にも、CPU時間や、エラー率などを確認することもできます。
そのため、任意のリクエストについて「必要以上にリソースを使用していないか」「エラーが発生していないか」などの観点で監視が可能になります。

 

 

Data explorer にてグラフ化する際のMetric の選び方

次に、作成したMetric を利用してData exploer でグラフを作成する手順についてご説明します。

Key request に関連するMetric を選ぶ際には、次の手順で検索してから選んでみましょう。

1.Metric のカテゴリ「Service 」を選択する

2.検索バーに「Key request 」と入力する

 

 

この手順によって、表示されるMetric は全てKey request に関連するものとなりました。
あとは参照したいMetric を選択し、グラフを作成していきましょう。
グラフ作成に関しては、 #27 グラフ機能 - Data explorer-をご参考くださいませ。

必要であればDashboard にグラフを貼り付けることで、より簡単にデータを参照していただけるようになります。
Dashboard の概要は #28 Dashboardの概要 をご参考くださいませ。

 

#29 Key requestのMetric紹介 については、以上となります。 
お読みいただきありがとうございました! 

 

※記事執筆時 Dynatrace SaaS Version:1.263