2024.04.01

#52 OneAgentのコマンドラインインターフェースご紹介

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    皆さまこんにちは、IIMサポートチームです。  

     

    このブログではDynatraceのTips等、
    気軽に読めて皆さまのお役に立てるようなコンテンツを配信してます。

     

    *文中、斜体になっている単語はDynatrace画面上/ドキュメント内で使用される用語となります
     例)ServiceHost など

    *青色の色掛部分は操作対象のボタンを表しています

     

    今回は OneAgentのコマンドラインインターフェースご紹介 がテーマです。

     

    ちなみにコマンドラインインターフェース(以下CLI)とは、コンピュータ・ソフトウェアが利用者に対して情報を提示したり操作を受け付けたりする方法のひとつで、文字列によってやりとりを行う方法のことを言います。

     

    Dynatraceのエージェントである OneAgent にもCLIがありますので、ご紹介できればと思います。

     

     

    OneAgentのコマンドラインインターフェース oneagentctl

    oneagentctl が、OneAgentのコマンドラインインターフェースです。

    これを使うことで、OneAgentの再起動や、各種設定値の確認・変更ができます。

     

    oneagentctl の配置先

    以下に配置されています。

    OS

    デフォルトパス

    インストールパスをカスタマイズしている場合

    Linux

    /opt/dynatrace/oneagent/agent/tools

    <INSTALL_PATH>/agent/tools

    Windows

    %PROGRAMFILES%\dynatrace\oneagent\agent\tools

    <INSTALL_PATH>\agent\tools

     

     

    インストールパスが不明な場合

    OneAgent プロセスいずれかのProcess group instance 詳細画面に遷移します。

    [Properties and tags] を展開し、EXE pathを確認していただくと、インストールパスを確認できます。

     

    Process group instanceについては以下記事をご参照くださいませ。

    #31 Process groupについて

     

     

    Dynatracetips#52-1
    Dynatracetips#52-1

    #52-インストールパスの確認方法

     

     

    oneagentctl  でできること

    詳細はDynatraceのドキュメントをご参照いただければと思いますが、主にできることは以下です。

    ※Linux環境を例として、以下のコマンドは記載していますが、oneagentctlのパス以外は同一です。

     

    Dynatraceのドキュメント:OneAgent configuration via command-line interface

     

     

    確認内容

    確認コマンド

    ※太字部分はLinux・Windows共通のコマンド

    変更コマンド

    ※太字部分はLinux・Windows共通のコマンド

    OneAgentバージョンの確認

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --version

    コマンドによる変更はできない。

    接続先Environmentの確認・変更

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --get-tenant

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --set-tenant-token=<tenantToken> --set-tenant=<EnvironmentID> --restart-service

     

    ※以下参照

    Proxy値の確認・変更

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --get-proxy

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --set-proxy=<IP>:<Port> --restart-service

    ログアクセス設定の確認・変更

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --get-app-log-content-access

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl  --set-app-log-content-access=<true or false> --restart-service

    モニタリングモードの確認・変更

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --get-monitoring-mode

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --set-monitoring-mode=<fullstack or infra-only or discovery> --restart-service


    ※変更後、監視対象のミドルウェア再起動が必要です

    Host Group設定の確認・変更

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --get-host-group

    <INSTALL_PATH>/agent/tools/oneagentctl --set-host-group=<Host group名>  --restart-service

     


    ※接続先のEnvironment を変更する場合

    OneAgent の接続先となるEnvironment を変更する場合は、事前にtenantTokenを取得する必要があります。

    tenantTokenは、APIを使って取得が可能ですが、API実行のためには、API tokenを発行しておき、API実行が可能になるように準備をしておかなければなりません。

     

    具体的なoneagantctlを使った接続先Environmentを変更する流れは、以下です。

     

    1. API tokenを発行する。
    tenantTokenを以下2パターンのどちらで取得するかによって、API tokenscopeが変わります。

     

    ①:現在のtenantTokenを取得する → 以下ドキュメントを参照ください。
    Deployment API - View connectivity information for OneAgent - Dynatrace Docs

    ②:tenantTokenをローテーションする(再作成する) → 以下ドキュメントを参照ください。
    Tenant tokens API - POST start rotation - Dynatrace Docs

    2. APIを実行し、tenantTokenを取得する

     

    3. 取得したtenantTokenoneagentctl のパラメータとしてセットして、実行する

     

     

    APIの実行手順や、Tokenの発行手順については本記事では割愛いたしますので、ご不明点がございましたら担当営業・担当SEまでお問合せいただければと思います。

     


     

     オプション「--restart-service」を付与して実行しない限り、OneAgent の再起動は行われません。

     

     oneagentctl を使って設定の変更を行う場合、オプション「--restart-service」を付与して実行しないと、設定変更が適用されず、以下のエラーメッセージが出力されます。

    Configuration changes were not applied, OneAgent service must be stopped first. You may use --restart-service to automate the process

     

     

    oneagentctl の使い方

    OneAgent のバージョン確認を行う想定で使い方を説明します。

    以下のように、実行すると簡単にOneAgent に関する情報を確認できます。

     

    1. OneAgent を導入しているサーバーにログインします。
    ※実行には、管理者権限/root権限が必要です

     

    2. 次のコマンドを実行します。

    Linux:/opt/dynatrace/oneagent/agent/tools/oneagentctl --version

    Windows:"%PROGRAMFILES%\dynatrace\oneagent\agent\tools\oneagentctl" --version

     

    Dynatracetips#52_2
    Dynatracetips#52_2

    #52-Windows環境におけるOneAgentバージョン確認例

     

     

    おすすめの活用方法

    oneagentctl の活用方法として、OneAgent の導入直後の設定値確認に使っていただくことをおすすめいたします!


    問題なく導入が完了すれば、特に設定値確認は不要と思いがちですが、「OneAgentバージョンがいくつだったか」「どんな設定になっているか」など、意外とあとから確認することが出てくることがあります。
    (もちろんDynatraceの画面上から確認もできますが、あとから情報をひとつひとつ確認することはなかなか大変です…。)

     

    特に、使い始めたばかりのときには、どの情報を管理しておくべきかの認識が曖昧になってしまうこともあるかと思いますので、ある程度導入直後に情報を集めておくと、後々役立つと考えています。

     

    更に、導入作業時にエラーが発生してしまったときの切り分けに活用することもできます。

     

    oneagentctl  でできること」に記載している内容がよく確認するものかと思いますが、ぜひDynatraceのドキュメントも参照していただき、どんなことができるかを一度確認してみていただけますと幸いです。

     

     

     

    関連リンク:  

    Easily migrate your OneAgent from one tenant or server to another - Dynatrace Blogs
    Infrastructure and Discovery monitoring modes | Dynatrace Docs

    Process deep monitoring | Dynatrace Docs

    OneAgent configuration via command-line interface | Dynatrace Docs

     

    #18 OneAgentインストール手順~Linux編~

    #19 OneAgentインストール手順~Windows編~

    #21 Host Groupの設定手順

     


    #52 OneAgentのコマンドラインインターフェース については、以上となります。 
    お読みいただきありがとうございました! 

     

    ※記事執筆時 Dynatrace SaaS Version:1.286

     


     

     

     

     

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    執筆者

    E.S. 

    営業技術本部 技術サービス統括部 テクニカルアカウントソリューション部 

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